【政策ゼミOBは今何をしているのか?】建築業界で活躍する理系OBが語る「新たな知見を生み出す秘訣」とは?

大学時代はジャズサークルでの活動にも打ち込んでいた鶴見さん
現在建築系の会社に勤務しながら、建築学会での発表が表彰されるなどなどアカデミアでも活躍されている5.0期生の鶴見さんに「ゼミでの活動がどのようにキャリアに活きているか」をお聞きしました!
ゼミ生:最初に現在の職業について、瀧本ゼミでの活動が進路決定に影響したとかあるんですか?
鶴見さん:いえ、特にないです(笑)入ゼミする前にもう今の会社の内定決まってて。
ゼミ生:えっ!?
鶴見さん:内定先が政策立案などに関係のある会社だったので、これまでまったく触れたことのなかった政策に関わる活動もしてみようかなと思って入ったと言う感じで。
ゼミ生:そうですか…..それでは、鶴見さんの専門領域である建築についてお聞きしたいです。
鶴見さん:建築というとまず”デザイン”をイメージされる方が多いと思うのですが、人間は生きている時間の9割建築物の中にいるといわれており研究領域としてはかなり幅広いものを扱っていると思っています。例えば、健康、心理、歴史など人の営みのあらゆる領域と関連しているといえるかもしれません。
ゼミ生:色々な分野の知見に目を向けるという点で、ゼミでの活動で視野が広がったということはありますか?
鶴見さん:そうですね。得られたものは多かったです。
瀧本ゼミには本当に多くの分野の方がいて話していて刺激的でした!例えばゼミに疫学を研究されている方がいたのですが、話を聞くと建築でも同じような問題意識でやられている方法を、疫学分野ではずっと洗練された方法でとりくまれていて、他の分野の人と交流することの重要性を強く感じました。また、今年はゼミ生が取り組んだ換気に関する問題を発展させて学会発表を行うなど徐々に対外的な成果もでてきています。
ゼミ生:なるほど、新しいイシューを発見する上で実際に役立っているわけですね。
鶴見さん:はい、建築の場合は扱う領域が広いため、他の分野の研究の知見を応用しやすいという特徴もあるのかもしれません。
ゼミ生:確かに。僕も発表するイシューを選ぶときに苦労してます。結構調べた後の段階になって「この問題って何か新しい示唆あるの?」とか「その解決策みんなやっているけどあんまりうまくいってないからやめた方がいいかも」って言われて何回もボツに……..
鶴見さん:そうですね。実際のところ「筋のいい仮説を設定をする方法」を明文化するのは難しくて、そういう成功・失敗の体験の繰り返しによって得られる暗黙知の部分が多いと思います。ゼミでの厳しいフィードバックは、「テーマの筋の良さ」を見抜くトレーニングという点で、非常に価値があると思いました。
ゼミ生:瀧本ゼミは先生・先輩・後輩関係なくフィードバックを行う環境かもしれませんね。
鶴見さん:なかなかそういう環境はないので貴重だと思います。「政策分析パート」と名前がついていますが、実証研究してエビデンスを作ったり、起業をしたり、最近だと始業時刻適正化プロジェクトで実際に海外から研究者を呼んで講演会をするためにファンディングをしたりと問題解決のために最善の手段を考えることができる場所なので政策に興味がなくても得られるものが多いかもしれません。
ゼミ生:はい!鶴見さん、この度はお話を聞かせてくれてありがとうございました。
鶴見さんは2年前の春にもゼミ生紹介インタビューに応じてくださっています。当時感じていたことが実社会での経験を経てどう変わったのかなどをみてみるのも面白いかもしれません!!